2012年3月28日水曜日

TSD


小児歯科の治療方法の一つで、TはTell SはShow  Dはdo です。

子供を治療するうえで恐怖心を与えないようにするため、説明して(tell)実際に器具など見せて(show)そして行う(do)と言うもの。

当院では3才以上のお子さんは、必ずこの様なトレーニングをしてから、治療に入ります。いきなり治療は、していません。

3歳ぐらいになるとお話もよく聞けるようになりますし、強制的に治療はしたくないので、まずは歯科医院がどんなところで、どんな事をするのか本人にわかりやすい言葉で説明することが大事だと考えています。

そうする事で、安心してスムーズに治療も行えるからです。
それが、安全に治療を行うことにもつながってきます。

治療中もステップごとに見せながら説明し行っています。
マスクをするよ。黄色いお薬を歯に塗るよ。お水で洗うよ。風をかけるよ。などです。

次に使うものは何か、どんなことをするのかを実際に見せて説明しながら治療をしています。

麻酔もなんだかわからないうちに行ってしまいますので、ほとんど気がついている子はいません。
ただ、麻酔の感覚は残るので、お虫さんを眠らせる眠り薬を使ったよとか、しびれ薬使ったよと説明しています。


2012年3月25日日曜日

乳歯と永久歯の違い


乳歯と永久歯の構造は違います。

歯は外側に硬いエナメル質そして軟らかい象牙質、血管や神経などの組織が入っている歯髄腔の三相から成り立って出来ています。

乳歯のエナメル質は永久歯の約半分の厚さ、歯髄腔は永久歯の倍の大きさです。
そしてエナメル質は永久歯よりやわらかい。そのため歯も溶け易いのです。

そのうえ乳歯どうしは永久歯よりくっついて並んで生えてるので、歯と歯の間も虫歯になりやすい。

子供の歯の治療だからといって、簡単に削って治せると言うものではないのです。

また、乳歯の虫歯の特徴で入り口は狭くても中の方が広がっている事が多いため、見た目の穴が小さくても神経まで虫歯が進行していたりします。

ですから、きちんとレントゲン等で検査し削ったとき痛くないように麻酔も必要なのです。



2012年3月24日土曜日

ライムの木


私は観葉植物が大好きなので、診療室には様々な植物を置いています。

その中にはライムの木があるのです。

平成15年に病院を移転してからずっと置いてあるので、今年で約9年目。とても大切にしています。

本当は、レモンの木にする予定だったし、お店の人にも実のなる木は室内では難しい。
おそらく実も今年だけだと思いますがいいですか?と言われたのですが、葉の匂いもいいし木の感じが素敵だったので購入することにしました。



診療室は日当たりもいいせいかサボテンもその他の観葉植物も花をさかせてくれています。

ライムの木もスタッフがよくかわいがってくれたお陰で、白い綺麗な花を咲かせてくれて、毎年10個以上も実がなるようになりました。

木が大きくなってきたので、途中で鉢や土を変えたりしてもしっかり育ってくれてます。

昨年は地震があったせいなのか実は初めてなりませんでした。

今年は収穫できるといいなあと思っています。

2012年3月21日水曜日

家族全員が笑顔の時


バレンタインデーに、さなちゃんが
クッキーを焼いてきてくれました。
とてもおいしかったです!


この言葉は、私がある男の子に治療中、「ゆう君は、何をしている時が一番楽しい」って聞いたときの答えです。

大抵のお子さんは、同じ様な質問をすると、ゲームしている時、遊んでいる時という答えが多いので、ゆう君の答えには感動してしまいました。

ゆう君はやや発達障害があるお子さんですが、妹思いのとても優しいお兄ちゃんで、私にも「先生にプレゼントがあります!ダイヤモンドです!」と色紙でダイヤモンドを作って来てもくれました。

そしてその色紙の中には、「がんばってね」の文字が書かれていました。


治療中に限らず、私はよく患者さん達とお話します。

お話することで、その子その子の性格もわかってきますし、不安やストレスを感じている子には治療以外の事を考えるきっかけになり、リラックスの出来るようになるからです。

また何より、信頼関係を築くことこそ大事だと思うので、そのためにも会話は重要だと考えています。

しかし、時々こうしてお手紙やプレゼント、素敵な言葉などを聞くと、私の方がかえって励まされたり、がんばらないといけないという気持ちになります。

2012年3月13日火曜日

シーラントとは


赤い部分がシーラントです

歯科医院で行う虫歯予防で、一般的に知られているものはフッ素塗布だと思いますが、その他にシーラントと言う処置もあります。

シーラントは歯の溝の部分をきれいに清掃して、お薬を流し込みコーティングする処置です。
保険診療で受ける事ができます。

溝の部分は、しっかり磨いているつもりでも磨けてないことが多く、また飴やチョコレートなど咬んだりしたものが歯の溝に残りっぱなしだと、そこから虫歯になってしまいます。

生えたての歯は特に注意が必要です。

当院では歯に負担がなく、またフッ素が入っているシーラント剤で使っていますので、溝の部分が硬く丈夫になっていきます。

当院のシーラントは、かみ合わせがだんだん変わっていく成長のお子さんのために、やわらかい素材の物を使っているため、歯磨きや食事をしていくうちに磨り減ってなくなっていくこともありますが、だいたい半年ぐらいは残っているので、なくなったら足すことも可能です。

半年ぐらい経つと定期検診時期になりますので、必要があれば処置を行います。

こうした予防処置は、ずっとやり続けるものではなく、歯が生えてから2年間の間に行う事が有効です。

親知らずを除くと永久歯で最後に生えてくるのが、12歳臼歯と呼ばれてる歯です。

だいたい12歳ごろに生えてくるためそう呼ばれているのですが、その歯がしっかり育つまでの約2年間15歳未満ぐらいまでは、予防処置が重要です。

院内掲示





2012年3月12日月曜日

エナメル質形成不全歯

歯の質は大抵の場合、歯が出て来てからの状態によって決まって行きます。

よく、うちの子供の歯の質が弱くってと言われる方がいますが、スタート時点ではみんなほぼ同じ状態です。

歯は萌えてから唾液の中の成分などを取り込みながら、約2年ほどかけて丈夫になって行きます。
いきなり完璧な状態では出て来ません。

そのため歯が萌えてからの約2年間の状態がどうだったのか、歯ブラシをあまり行ってなかった。甘いものが凄く多かった。などの生活習慣で歯の質は決まっていきます。

ですから、この時期はとても重要です。

しかしながら、明らかに質の弱い歯もあります。
それがエナメル質形成不全歯と呼ばれているもので、明らかに歯の色が部分的に違っていたり、形が崩れているものです。

こういった歯は、集団検診などでは見つかりずらく、影になって診にくいと虫歯と判断されてしまう事もあります。

弱い歯が出てきたからといって悲観することはありません。
こうした歯は、きちんと守ってあげることが大切です。

弱い歯は虫歯になり易いですが、基本的に歯は削らないのが一番です。
もちろん虫歯にしたら削らないといけませんが、削る量は少ない方がいいものです。

そのためにも定期検診をきちんと受け、早期にそういった歯を発見してもらいフッ素やシーラントなどの予防処置を行うのが有効です。

もちろん一番重要なのは食生活と日々の歯磨きです。