2012年12月17日月曜日

講演会

先日、園医をしている保育園の理事長さんからの依頼で、就学時前のお子さんを持つ保護者の方

を対象に、専門医から見る食育についてという題で少しお話をしてきました。


私も日頃、診療をしていく中で思うことや感じている事があり、保護者の方々に伝えたいことが沢

山あるのですが、やはり日々の診療におわれ、なかなかお話する時間が取れないので、こうした

機会を頂けて真にありがたかったです。


保護者の方々も、歯科医に聞いてみたいことが色々とあったようで、事前に質問することなどを決

めてこられてる方もいらっしゃいました。


食育はとても重要なテーマなので、また機会があったらお話したいと思っています。

2012年11月27日火曜日

テレビや映画撮影などの芸能活動のために

当院では、芸能活動をしているお子さんの仮歯や乳歯の抜け変わりのための隙間を一時的に見えなくなくするような治療もおこなっております。

希望ある方は電話にてご予約ください。
ただし治療は自費になります。

場所や方法にもよりますが1000円~になります。

2012年9月11日火曜日

サフォライド治療前後



2歳前半の男の子ですが、幼稚園就学前には黒い歯を治したいとの強い希望で、黒い部分を削って白く治しました。

当院では特に緊急性を要する患者さん以外は、3歳から治療を行っています。

なるべく無理に治療したくありませんし、3歳ぐらいになるとお話もよく聞けるようになるからです。

ただ、親御さんにしてみると、幼稚園にあがってから周りのお子さんに色々と言われるのではと、とても心配され早く治療して欲しいとの事でした。

やはり歯は白いほうがいいですし、その気持ちはよくわかります。

前歯は特に目立つので、この進行止めの治療は欧米では、もう随分前から行われていません。

もちろん当院でも行っていません。

ただし、低年齢児の治療はとても技術が要します。
泣いたり暴れたりするのは当然ですし、長時間の治療もできません。

とても大変です。

ですから、まずは虫歯を作らないよう日々の生活習慣をしっかり気をつけましょう。







2012年9月3日月曜日

ほんとうに素敵なお姉さんになりました。

千秋ちゃんは3歳2ヶ月から、当院に通っています。
今はもうすぐ17歳。

本当に月日が経つのは早いものです。

小さい頃から、とても治療も上手に出来て、とってもおりこうさんでした。
当院では虫歯治療の他に歯並びの治療も受けられています。

弓道着があまりにも素敵なので、先日写真を撮らせてもらいました。
私も含めスタッフ一同うっとり。。。

本当に、素敵なお姉さんになって、そしてこうしてその姿を見ることができて、小児歯科医としてうれしい限りです。

千秋ちゃん ありがとう(^^♪

2012年8月22日水曜日

夏の食べ物

外の気温が上がってくると、どうしても冷たいものが食べたくなります。

でも、食べ過ぎると体が冷えてしまって体調をこわす原因になります。

特に、小さいお子さんはまだ体が出来上がっていないので、体温調節も不安定です。

内臓を含めおなか周りだけ冷えてしまい、外の温度と体の温度が違うためよけい体力も落ちてしまいます。

飲料水やアイスクリーム、果物など摂り過ぎないよう気をつけましょう。

夏はとうもろこし、枝豆など冬はさつまいもや栗など取り入れるとよいでしょう。

2012年7月21日土曜日

折り紙の駒



当院では治療後にシールをあげてるのですが、最近はそれに色紙で出来た駒が加わりました。

みんなうれしそうに持って行きます。
まわすと色んな色が混ざってとってもきれいです!
しかもしっかり出来ているのでまわし易い。

この駒は、実は老人ホームのおじいちゃんが作ってくれてるのです。

老人ホームで働いてる当院のスタッフが、そのホームで綺麗な駒を作る方がいるとの事で、早速 持ってきてシールの横に置いたら、みんな持って行くのでそれ以来最後のプレゼントとしてあげています。

2012年7月13日金曜日

乳歯の外傷について

小さいお子さんが転んで前歯をぶつけたりすることは、多々あることです。

その際、すぐに症状がでなくても後々になって歯の色が変わってきたり、動揺が著しくなったりと変化が出てくる事があります。

その時その時で、きちんとした治療がなされれば問題はないのですが、最悪の場合、歯が抜けてしまう事もあります。指しゃぶりをしすぎた場合も脱落することもあります。

抜けてしまった時期にもよりますが、4歳未満で抜けてしまった場合はその抜け落ちた場所の確保が必要になります。

なぜなら、この時期は発音を形成するのに大事な時期であり、空いた場所から舌を出すような癖が出てきやすいからです。そうなると歯並びにも影響が出だし、空いた隙間に両脇の歯が倒れてきて、いざ永久歯が萌出しようとした時期に場所がないことも出てくるからです。

かならずそうなるとは限りませんが、定期的に歯科医に診てもらう必要があります。

もし早期に歯がなくなった場合は、自費になりますが当院では空隙を保つ装置をつけることをお勧めしています。

前歯が抜け落ちたお子さん
装置が入ったところ

2012年6月19日火曜日

進行止め(サフォライド)について


治療前

治療後



低年齢児の虫歯の治療は、私達専門医のように治療に慣れていない先生だと進行止めを塗布するケースが多いです。

進行止めの中にもフッ素が含まれているため、虫歯には有効なためです。

ただし塗布した時よりも徐々に黒くなっていきますし、液体なので少し流れて他の歯も少し黒くなってしまったりします。

保護者の方も1~2才なら仕方ないと考えて我慢もされるようですが、幼稚園などに入学する時期や入学してから本人も気になりだし、治療を希望され当院に来院される方が多数いらっしゃります。

私はこの治療方法が好きではないので、当院では希望がない限り行っていません。

もし、塗布されて思った以上に歯が黒くなり気になる方や前歯を虫歯でほとんどないお子さんをお持ちの方は、ぜひ当院にご相談ください。


虫歯治療前


  
治療後


2012年6月12日火曜日

病院の窓から


当院の待合室は前面ガラスになっているので、電車がよく見れます。

時々、近くの保育園児が電車を見に来ています。
そんな風景を見ると、とても微笑ましく感じてしまいます。。。

2012年6月5日火曜日

仕上げ磨き



仕上げ磨きは乳児や幼児の場合、泣いたり暴れたりと大変な事の多いので、保護者にとってストレスになりがちです。

しかし、小さい時からの毎日の歯磨きは、とても重要なもの。

小さい時から、口の中がきれいに保たれてる習慣がついていると、汚れている状態ときれいな状態の違いがわかってくるので、自分で歯磨きをする習慣につながります。

この習慣づけが大事なのです。

がんばっていてもなかなか磨けない、磨くのが苦手など保護者にとって、いろいろと悩み事があると思います。
当院では、磨き方のポイントなども説明しますので、ぜひご相談してみてください。

またそのような方には、月1回程度来て頂き、口の中のクリーニングを保険診療でおこなっております。

仕上げ磨きからもう卒業して、本人まかせになっているので心配な場合や中学生以上のお子さん達も多数こうしたクリーニングで通われています。

ご希望の方はご予約の際、受付にてお知らせください。

2012年5月21日月曜日

大きくなったら何になりたい?

治療中よく質問する事のひとつですが、3歳から来ていて今では6年生の男の子になってる患者さんに、小学校3年生当時質問したら、「社長」と迷わず答えが出てきて理由は金持ちになりたいから。との事。

このくらいの年齢だとダントツでサッカー選手と答える子が多いので、理由はどうであれ凄いなぁと思いました。

久しぶりに最近同じ質問をしたら、やはり社長でした。何の社長かは決まってないそうです。

そんな彼は、待合室においてある日経トレンディーをよく読んでます。
思えば、4歳の時よく大人用の黒いサングラスをかけて来院してました。

とても微笑ましかった事を覚えています。

大学病院時代から診ている式根島から来院している男の子は、4歳当時は「イルカ」中学校に入ってからは、お父さんの職業の「漁師」と答えてました。

小児歯科をずっと続けていると、こうして子供達の成長してくる姿が見れて、私自身とてもありがたいし、とても楽しいです。

みんな ありがとう。。。



2012年4月25日水曜日

硬いものを食べましょうと言われてますが。。。。。

顎を成長させるために、硬いものを食べましょうとよく言われてますが、これは少しいかがなものかと思っています。

確かに軟らかいものばかり食べていると、顎の成長に問題が出てくるとは思いますが、年齢にあった指導があるべきです。

前歯や奥歯が少ししか生えていない子供が、硬いものを与えてもうまく咬めないので食べれないのは当然ですし、無理に食べさせると丸呑みするようになったり、好き嫌いにもつながります。

人の食事は母乳から始まって、離乳食になりやがて固形食を食べれる様になるわけですが、この一連の流れの習得が非常に重要なのです。

まだ、年齢的に軟らかい物しか食べれない時に硬い物ばかり与えていると、軟らかい物を食べる学習が出来ていないうちに硬いものを食べないといけないので、硬いものをうまく食べれず食べ物がいつまでも口の中にあって、なかなか飲み込めなかったりしてきます。

当院でもなかなか食べ物を飲み込まない、いつまでも口の中に食べ物があると言うお子さんの話を多く聞くようになってきました。

これは、硬いものを食べさせないと顎が成長しないとよく言われるようになったため、早いうちから硬いものを食べさせる様になったためではないかと思います。

私達は簡単に物を食べて飲み込んでいますが、実はとても難しい作業をしています。

前歯で噛み切り、奥歯ですりつぶし、そうして出来た食べ物の塊を舌のうえに集めて飲み込みこんで食べているのです。
この習得は段階を経て獲得できるものですから、無理に硬いものばかり食べさせないでバランスよく色んな硬さのものを食べさせるようにしましょう。

そしてよく咬む事が大事です。

当院には食べ物の硬さを表すポスターが貼ってますので参考にしてみてください。





2012年4月10日火曜日

炭はみがき粉




希望の方にはサンプル差し上げています。
欲しい方は受付までお願いします。
  
 




当院で唯一販売している歯磨き粉です。

なぜこの歯磨き粉だけを販売しているのかと言うと、天然成分を使って作られており、パラベン・サッカリン・合成界面活性剤は無添加だからです。

毎日使うものだから、歯にも体にも安心の物を使ってもらいたいと考えています。

現在お店には、沢山の歯磨き粉が並んでいるので何を買ったらよいか迷うほどです。

市販されている歯磨き粉のほとんどは、特有の苦味を感じます。
一般的にはこの苦味があるのが、当然と考えられてるかもしれません。

私はこの苦味は、人工的に作られた化学薬品の味だと思っています。
この歯磨き粉は、そのような味は全くありません。
海洋深層水を使っているので、塩に含まれているフッ素効果もえられます。
茶渋もほとんどつかなくなります。

当院ではスタッフ全員が使っています。

興味のある方は、サンプルを差し上げてますので、受付までお願いします。
一度使ってみてください。






2012年4月9日月曜日

脱灰と再石灰化


 
歯は物を食べる毎に脱灰と再石灰化を繰り返しています。

簡単に説明すると歯の表面が溶けたり、また溶け出た成分がもどったりを繰り返していると言う意味です。

人はどんな物を食べても口の中は酸性に傾きます。

つまり物を食べてる時、歯が溶けやすい状態になっていると言うことです。
そして実際に歯の成分が溶け出ている状態を脱灰といいます。

また飲食をやめて30分以上経ってくると溶けでた成分がもどってきて、修復されて来ます。
これが再石灰化です。

ですから頻繁に何かしら物を食べていると、修復機能がおいつかなくなり歯の成分が度々溶け出ることで、穴があいてくるのです。
これが虫歯の始まりです。

特に甘いおかし類は、より酸性に口の中がなるので歯が最も溶けやすい状態になります。

あめなどいつもなめていたり、ジュースを頻繁に飲んでいると虫歯になりやすいのは修復の機能が追いつかないためです。

実は、この修復機能(再石灰化)に唾液は、とても重要な役割をしています。

唾液は汚れを洗い流してくれたり、酸性に傾いていた口の中を中和したり溶け出た成分をもどしてくれたりします。

ですから、唾液の状態が虫歯の出来やすさにも関係してくるのです。
唾液の量が多かったりさらさらしていると虫歯になりにくいのはそのせいです。

そしてもうひとつフッ素もこの再石灰化の手伝いをしてくれます。
歯の成分をなるべく溶け出ないようにしたり、溶け出たものを早く回収したりしてくれます。


2012年4月4日水曜日

あみちゃん いつも ありがとう♪


あみちゃんです!

 

たくさんお手紙書いて来てくれました。


あみちゃんは、2歳7ヶ月から通院されてるお子さんで現在7歳です。
来る度にお手紙を持って来てくれて、とってもうれしい限りです。
そして本当に絵が上手。

私の宝物です。

歯ブラシの選び方


歯科医院のみで販売の歯ブラシ
右端が仕上げ用歯ブラシ

手をつないでくれた優しいお姉ちゃん
















スーパーや薬局などに行くと沢山の種類の歯ブラシが販売されているので、選ぶのに迷ってしまうかもしれません。

おそらく何歳用とか書かれているのを基準に、購入される方が一番多いとは思います。
しかし表示はあくまでも基準なので、お子さんの口の中のサイズにあっていない物を選ばれてる場合もあります。

まず、保護者の方がお子さんの歯磨きをする際には仕上げ用、本人が使う場合は本人用とに分けて使う事をお勧めします。

そして選び方としては、歯が生え始める生後6ヶ月ぐらいのお子さんに使う場合は、毛が軟らかい歯ブラシで磨いてあげてください。

就学時前のお子さんは、持ち手が太く短くしっかり握れるもの。まだ筋力もないので、持ち手が太い方がしっかり握り易いからです。また、年齢的にまだ細かくしっかりは磨けないのでヘッド部分は大きめのものが良いです。

就学後のおこさんは、ヘッドの部分が下の前歯の内側に入って、あそびが出来るぐらいの大きさのものにしてください。内側に入らない大きいものだと、汚れが取れにくいし磨きづらいです。

仕上げ磨きも小学校2年生ぐらいまでは、してあげてください。

また顎が小さいお子さんと大きいお子さんが同じ年齢でも、口の中は違います。
歯ブラシは、自分の口のサイズを見てて決めましょう。

どんなものを選んだらよいかわからない時、磨き方が不安な時は、ぜひ相談してください。

当院では、仕上げ磨きや本人歯磨きに自信のない方のために、約月1回クリーニングを行っています。その際にフッ素コーティングもしていますので、ご希望の方は受付にて予約を入れてください。とくに自費の料金は頂いておりません。

2012年3月28日水曜日

TSD


小児歯科の治療方法の一つで、TはTell SはShow  Dはdo です。

子供を治療するうえで恐怖心を与えないようにするため、説明して(tell)実際に器具など見せて(show)そして行う(do)と言うもの。

当院では3才以上のお子さんは、必ずこの様なトレーニングをしてから、治療に入ります。いきなり治療は、していません。

3歳ぐらいになるとお話もよく聞けるようになりますし、強制的に治療はしたくないので、まずは歯科医院がどんなところで、どんな事をするのか本人にわかりやすい言葉で説明することが大事だと考えています。

そうする事で、安心してスムーズに治療も行えるからです。
それが、安全に治療を行うことにもつながってきます。

治療中もステップごとに見せながら説明し行っています。
マスクをするよ。黄色いお薬を歯に塗るよ。お水で洗うよ。風をかけるよ。などです。

次に使うものは何か、どんなことをするのかを実際に見せて説明しながら治療をしています。

麻酔もなんだかわからないうちに行ってしまいますので、ほとんど気がついている子はいません。
ただ、麻酔の感覚は残るので、お虫さんを眠らせる眠り薬を使ったよとか、しびれ薬使ったよと説明しています。


2012年3月25日日曜日

乳歯と永久歯の違い


乳歯と永久歯の構造は違います。

歯は外側に硬いエナメル質そして軟らかい象牙質、血管や神経などの組織が入っている歯髄腔の三相から成り立って出来ています。

乳歯のエナメル質は永久歯の約半分の厚さ、歯髄腔は永久歯の倍の大きさです。
そしてエナメル質は永久歯よりやわらかい。そのため歯も溶け易いのです。

そのうえ乳歯どうしは永久歯よりくっついて並んで生えてるので、歯と歯の間も虫歯になりやすい。

子供の歯の治療だからといって、簡単に削って治せると言うものではないのです。

また、乳歯の虫歯の特徴で入り口は狭くても中の方が広がっている事が多いため、見た目の穴が小さくても神経まで虫歯が進行していたりします。

ですから、きちんとレントゲン等で検査し削ったとき痛くないように麻酔も必要なのです。



2012年3月24日土曜日

ライムの木


私は観葉植物が大好きなので、診療室には様々な植物を置いています。

その中にはライムの木があるのです。

平成15年に病院を移転してからずっと置いてあるので、今年で約9年目。とても大切にしています。

本当は、レモンの木にする予定だったし、お店の人にも実のなる木は室内では難しい。
おそらく実も今年だけだと思いますがいいですか?と言われたのですが、葉の匂いもいいし木の感じが素敵だったので購入することにしました。



診療室は日当たりもいいせいかサボテンもその他の観葉植物も花をさかせてくれています。

ライムの木もスタッフがよくかわいがってくれたお陰で、白い綺麗な花を咲かせてくれて、毎年10個以上も実がなるようになりました。

木が大きくなってきたので、途中で鉢や土を変えたりしてもしっかり育ってくれてます。

昨年は地震があったせいなのか実は初めてなりませんでした。

今年は収穫できるといいなあと思っています。

2012年3月21日水曜日

家族全員が笑顔の時


バレンタインデーに、さなちゃんが
クッキーを焼いてきてくれました。
とてもおいしかったです!


この言葉は、私がある男の子に治療中、「ゆう君は、何をしている時が一番楽しい」って聞いたときの答えです。

大抵のお子さんは、同じ様な質問をすると、ゲームしている時、遊んでいる時という答えが多いので、ゆう君の答えには感動してしまいました。

ゆう君はやや発達障害があるお子さんですが、妹思いのとても優しいお兄ちゃんで、私にも「先生にプレゼントがあります!ダイヤモンドです!」と色紙でダイヤモンドを作って来てもくれました。

そしてその色紙の中には、「がんばってね」の文字が書かれていました。


治療中に限らず、私はよく患者さん達とお話します。

お話することで、その子その子の性格もわかってきますし、不安やストレスを感じている子には治療以外の事を考えるきっかけになり、リラックスの出来るようになるからです。

また何より、信頼関係を築くことこそ大事だと思うので、そのためにも会話は重要だと考えています。

しかし、時々こうしてお手紙やプレゼント、素敵な言葉などを聞くと、私の方がかえって励まされたり、がんばらないといけないという気持ちになります。

2012年3月13日火曜日

シーラントとは


赤い部分がシーラントです

歯科医院で行う虫歯予防で、一般的に知られているものはフッ素塗布だと思いますが、その他にシーラントと言う処置もあります。

シーラントは歯の溝の部分をきれいに清掃して、お薬を流し込みコーティングする処置です。
保険診療で受ける事ができます。

溝の部分は、しっかり磨いているつもりでも磨けてないことが多く、また飴やチョコレートなど咬んだりしたものが歯の溝に残りっぱなしだと、そこから虫歯になってしまいます。

生えたての歯は特に注意が必要です。

当院では歯に負担がなく、またフッ素が入っているシーラント剤で使っていますので、溝の部分が硬く丈夫になっていきます。

当院のシーラントは、かみ合わせがだんだん変わっていく成長のお子さんのために、やわらかい素材の物を使っているため、歯磨きや食事をしていくうちに磨り減ってなくなっていくこともありますが、だいたい半年ぐらいは残っているので、なくなったら足すことも可能です。

半年ぐらい経つと定期検診時期になりますので、必要があれば処置を行います。

こうした予防処置は、ずっとやり続けるものではなく、歯が生えてから2年間の間に行う事が有効です。

親知らずを除くと永久歯で最後に生えてくるのが、12歳臼歯と呼ばれてる歯です。

だいたい12歳ごろに生えてくるためそう呼ばれているのですが、その歯がしっかり育つまでの約2年間15歳未満ぐらいまでは、予防処置が重要です。

院内掲示





2012年3月12日月曜日

エナメル質形成不全歯

歯の質は大抵の場合、歯が出て来てからの状態によって決まって行きます。

よく、うちの子供の歯の質が弱くってと言われる方がいますが、スタート時点ではみんなほぼ同じ状態です。

歯は萌えてから唾液の中の成分などを取り込みながら、約2年ほどかけて丈夫になって行きます。
いきなり完璧な状態では出て来ません。

そのため歯が萌えてからの約2年間の状態がどうだったのか、歯ブラシをあまり行ってなかった。甘いものが凄く多かった。などの生活習慣で歯の質は決まっていきます。

ですから、この時期はとても重要です。

しかしながら、明らかに質の弱い歯もあります。
それがエナメル質形成不全歯と呼ばれているもので、明らかに歯の色が部分的に違っていたり、形が崩れているものです。

こういった歯は、集団検診などでは見つかりずらく、影になって診にくいと虫歯と判断されてしまう事もあります。

弱い歯が出てきたからといって悲観することはありません。
こうした歯は、きちんと守ってあげることが大切です。

弱い歯は虫歯になり易いですが、基本的に歯は削らないのが一番です。
もちろん虫歯にしたら削らないといけませんが、削る量は少ない方がいいものです。

そのためにも定期検診をきちんと受け、早期にそういった歯を発見してもらいフッ素やシーラントなどの予防処置を行うのが有効です。

もちろん一番重要なのは食生活と日々の歯磨きです。

2012年2月25日土曜日

歯磨き粉

歯磨き粉は使った方がいいのでしょうか?とよく聞かれます。

私は、どちらでもかまわないと思っています。
使わなかったからといって虫歯になるわけではありません。

それよりも大切な事は、歯が磨けているかです。
磨いていると磨けているは違います。

きちんと磨けてる事が一番大事です。

ほとんどの歯磨き粉にはフッ素が含まれていますので、確かに虫歯予防には有効です。

ただ沢山つけすぎると歯磨き粉の爽快感で、汚れがとれているように勘違いしてしまう事があります。
また仕上げみがきは、寝かせて磨くのが基本なので、のどの中に沢山唾液がたまりやすくもなり磨きにくくなりがちです。

歯科医院で定期的にフッ素を塗布していれば、その効果はきちんと得られますので、必ずしもは磨き粉を使わなくてもいいと思いますが、茶渋など歯に色素が付きやすい場合は、歯ブラシにほんの先端にのせるぐらいの量を使うといいです。




2012年2月13日月曜日

何歳まで来てもいいですか?

この質問は、よく聞かれます。

質問を聞くたび、とてもありがたく感じています。

当院では小さい頃から定期的に通院している患者さんに限り、成人になってからも来院可能です。
ですから、高校生、大学生、成人の方も来院されてます。

やはり、通い慣れてる病院が一番ですし、小さい頃からの記録もきちんと残っているので年齢制限はしていません。

私自身も、ずっと診ていけたらと思って診療しています。

小さい頃から定期的に通っている患者さんは、定期検診や予防処置をしっかり行っているので、ほとんど虫歯がない状態です。

ですから、高校生以上の患者さんは定期検診はもちろん、おもに口の中のクリーニングなど行っています。

ぜひ続けていらしてください。

2012年2月6日月曜日

学校検診と定期検診

よく学校や幼稚園などの検診では、虫歯なしでずっときてたのに最近沢山虫歯が出来たなどと耳にします。

学校などの検診は、あくまでも集団検診です。
小さな虫歯などは、なかなか発見しづらいものです。

ましてや、歯と歯の間の虫歯はレントゲンなどで検査しないとわからない場合が多いです。

しかも、子供の場合は歯と歯の間は面接触しているので、大人の歯並びより歯と歯の間の虫歯になりやすいし、間の虫歯はトンネルが掘られるように進みますので、ある程度大きく掘られないと上から見た時には、わかりづらいものです。

歯科医院では、ひとりひとり個別に時間をとって行いますので、より早期発見できます。

学校検診だけで安心せずに、歯科病院での検診を受けましょう。

2012年1月31日火曜日

ラバーダム防湿法

これは、当院ではマスクと呼んでいるものです。
治療をする際には、必ずおこなっています。


治療する箇所の歯だけを留め金でとめて、他の場所は覆われてる方法です。
またこの留め金が、舌や唇をガードしてくれる役割もあります。

窮屈だったり痛いから嫌だと言うお子さんもいますが、安全にきちんと確実に治療するには、とても大事な治療方法です。

子供と大人の口の中は、大きさはもちろん構造も違います。
口が小さい分、唾液もたまりやすいし舌もより歯に近い位置にあります。

そのため、歯など削ってる時などに急に動いてはとても危ないのです。

また診療中に不幸にも小さいお子さんが事故にあうケースは、誤飲がほとんどです。
この誤飲をさせないためにもラバーダム法は不可欠なのです。

事故がある度に、私としては大学病院等でしっかり小児の治療の訓練を受けてきた専門医の先生に治療を受けていたらなあとつくづく思います。

診療科名のなかに「小児歯科」の記載がある歯科医院もたくさんあります。

しかしこの標榜があるからといって、すべてが子どもの治療にくわしい歯科医院とはかぎりません。

なぜなら、日本では診療科名を自由に標榜していいことになっているので、専門でなくても看板に掲げることができるからです。
看板に「小児歯科」とあってもその先生が小児歯科の専門でない場合、「子どもの治療も行ってもらえる」くらいに考えておいたほうがいいと思います。

専門医であれば子供の治療にも慣れていますし、ラバーダム法をおこなって治療しています。







2012年1月28日土曜日

朝食を取りましょう。

前回は生活習慣についてお話しましたが、きちんとした生活習慣を身につけるためにも朝食を摂る事は、とても重要です。

きちんと咬むことで唾液も出ますし、それによって消化作用、抗菌作用も働きます。もちろん虫歯予防にもなります。

咬む筋肉は頭蓋骨を支え骨にくっついているので、咬む筋肉を使うことで脳も良く働いてもきます。
また物を食べることによって内臓も働き、血流もよくなり体温も上がってもきます。


私は診療に入る前に、よく患者さんに朝は何を食べてきたかよく質問しています。
それによって、麻酔の効き方や量などに関係してくるためです。


しかしながら、20年前くらべると朝食をとっていないか、とても簡単に済ませている子供さんが多くなってきています。

朝は時間がないし食欲もないと言う理由かもしれませんが、成長期の子供さんには、ぜひ朝食を摂る習慣をつけてもらいたいものです。

そして、なるべくご飯を食べましょう。

時間が無いようなら、ご飯とお味噌汁でもいいです。出来れば、味噌汁の中に沢山の具があるといいと思います。

こうしたことが、健康な体を作る良い生活習慣を身につける第一歩にもつながってくるのです。

2012年1月27日金曜日

子供時代の生活習慣

私の父親は、歯科医師です。

そのため、歯科医の子供が虫歯を作ってはおかしいと、とても厳しく生活習慣はしつけられました。
早寝早起きは当然の事、小学校に入るまで世の中にお菓子類があるのを知らなかった程です。

今では、コンビニなどどこでも色んな物を購入出来る時代なので、そのように育てるのは難しいと思いますが、それでも患者さんのお母さん方でも、甘いおかし類を全くあげてなかったりしている方もいらっしゃいます。

とてもがんばっているのがわかりますし、関心させられる事です。


私がチョコレートを初めて食べたのは、確か小学校3年生ぐらいの時。
友達のうちに遊びに行っておやつで出してもらったのが初めてでした。

箱一杯、銀紙につつまれたチョコレート。
一口たべると、おいしくってやめられなくなってしまう程でした。

そのうえ人からのもらい物だからといくらでも食べていいよと言われ、調子にのり出されたもの全て食べてしまい、とうとう気がついたら鼻血が。。。。。

それ以来、私はチョコレートは苦手です。
やはり、小さい時に食べなれてないとあまり好きになりにくいようです。

また、定期的にフッ素塗布も受けてきました。

その当時は、今のように味の良いものがなく、私にとって苦痛そのものでした。
とくに、生え変わりの時期などは、頻繁に塗布されたので嫌で嫌で逃げ出したい程。

でも、そのおかげで県のよい歯のコンクールで、小学校・中学校と2回最優秀賞を頂くことが出来ました。

これも厳しくしつけられたお陰だと思いますし、わりと風邪など病気もあまりならずに健康に育つ事も出来ました。今でも体は健康で丈夫な方だとおもいます。

本当に子供時代の生活習慣は、とても大切なものです。







2012年1月25日水曜日

小児歯科医として

本当に月日が経つのは早いもので、小児歯科医として20年になります。

今では、小児歯科学会認定の専門医です。
この専門医については、また後日説明したいと思います。

私が小児歯科医になりたいと思ったのは、まず第一に子供が大好きだからと言う事もありますが、
一番は学生時代に小児歯科診療を見学した時、感銘を受けたからです。

歯科大生は5年生になると講義だけでなく、実際に大学病院での診療を見学しながら学んでいきます。

歯科診療は、一般的には歯を削るのが一番のイメージだとは思いますが、実は様々な分野に分かれていて、学生時代はその分野を個々に習得していくのです。

歯を削って詰める分野 歯槽膿漏などの分野 入れ歯などの分野 矯正歯科 歯を抜いたり、口の中の腫瘍など手術したりする口腔外科 レントゲン等の放射線の分野 そして小児歯科などです。

私が小児歯科を初めて見学したとき、診療が終わっても診療室の歯科医師ひとりひとりに話かけて、なかなか帰らない子供さんがいました。

そして、私たち学生を見て「おまえら、新人か。。。 顔見た時ないな。しっかり勉強しろよ」
「ちゃんと見とけよ。」などと悪態ついたり。

診療が終わり、保護者の母親が診療室に入ってきました。

すると担当医は筆談を始めました。
母親が言葉を話す事が出来なかったからです。

その後、私たち学生は教授に呼ばれ、今の診療内容の説明を受けました。

あのお子さんは、ここに来てから5年以上になります。
ですから、医師やスタッフの顔を全員覚えているのです。そしていつも、診療後は医師やスタッフひとりひとりに嫌味や悪態をついてから帰ります。
とてもおしゃべりなお子さんです。

でも、彼が一番話をしたいのは母親です。

彼は長男歳の離れた兄弟もいます。ですから社会生活において、いつも母親の気持ちや言葉を代弁しているので、少し大人びたところもあります。

本当は、母親に自分の気持ちをぶつけたりしたいのに、長男という立場もあり我慢しているところもあるようです。
彼は、多少つらい治療でも絶対に泣きません。母親が心配するのをわかっているからです。

小児歯科の治療は、保護者と患者そして担当医師の関係がどのように築けているかがとても重要ですと最後に教授はおっしゃいました。


他の科とは全く違う診療風景や説明で、またとても子供の気持ちを大事にしている事がわかり衝撃を受けました。
それまでは、いかに短時間で患者さんに負担のかからぬ様うまく診療していくかが大事と考えていたので、大人の治療と全く違うんだなあと感銘を受けたのです。


また、別の日の見学時は、泣いて暴れて大変なお子さんの治療でした。

しかし、なんどか診療していくうちに、泣かなくなり最後の治療の時は、先生だいすきと言って帰って行ったりしてました。
学生の私にとっては、とても不思議な事でした.

その時の教授の私たちへの説明は、患者さんにとってつらい診療だからこそ十分がんばれるよう励ましながら、ほめながら診療し担当医とのまずは信頼関係をつくる事が大事だとお話してくださいました。


こうして、何度か見学するたびに色んな患者さん個々に対応している先生達の姿を見て、私も小児歯科を勉強したいと考えたのです。

そのため大学の勉強や経験だけでは補えないと思い、大学病院の医局に残って専門的に勉強する必要があると考え、約6年医局に残って学び小児歯科学会認定医を取得し専門医にもなりました。

入局して直ぐ、私たち新入医局員が教授に言われた言葉があります
そしてこれは、私の小児歯科医としての原点の言葉です。


子供にとって、初めて出会う医者は大きな病気や怪我などしない限り歯科医師です。
その時のイメージが、医者というもののイメージを作ってしまいます。
ですから、あなた達はとても重大な責任があるのです。
良いイメージを持って終われる様かんばりなさい。心がけなさい。


20年も前の言葉ですが、私にとってとても大事な言葉です。






2012年1月24日火曜日

こんにちは

ホームページもリニューアルされ、Blogを開始することにしました。

この中では、小児歯科専門医として私なりに日々思ったり感じている事を書いて行きたいと思っています。

診療をしていると保護者の方とお話する時間がなかなかとれないので、こうした機会を通してお伝え出来ればいいなあと考えております。

よろしくお願いします。

明日は、私がどうして小児歯科医になったのかをお話します。